今年の夏も全国各地で猛暑日となるところが多く、激しい暑さが続きました。
こんな時期は少しでも涼しい建物で生活したいと思われた方が多いのではないでしょうか。
ご存知のように、建物の代表的な種類には、鉄筋コンクリート造、鉄骨造、木造などがありますが、それぞれに特徴を持っています。
今回は、鉄筋コンクリート造と木造にスポットを当て、どちらが涼しいのかを島根大学との産学共同研究で調査しました。
また、鉄筋コンクリート造建物で、天井に調湿木炭「炭八」を敷き詰めてある部屋とない部屋の湿度を測定しました。

<実験①> 鉄筋コンクリート造と木造建物の温度変化は?

◆測定期間 : 2015年8月7日〜10日

◆測定場所 : 島根県出雲市 ・ヴィオラ白枝(鉄筋コンクリート造) ・某アパート(木造)

◆測定方法 : エアコンを稼働させず、窓を閉め切った状態での室内の温度を測定

◆結   果 : 木造は夏暑く、冬寒い 

木造は外の気温に影響されやすく、鉄筋コンクリート造は外の気温に影響されにくいことがわかりました。鉄筋コンクリート造は夏場の日中でも温度が上がりにくく、一日を通して寒暖の差が少なく快適に過ごせます。 

<実験②> エアコン使用後の鉄筋コンクリート造と木造建物の温度変化は?

◆測定期間 : 2015年8月6日

◆測定場所 : 島根県出雲市 ・ヴィオラ白枝(鉄筋コンクリート造) ・某アパート(木造)

◆測定方法 : 9:00〜12:00の3時間だけエアコン(冷房)を稼働させ、エアコン停止後も窓を閉め切った状態での室内の温度を測定

◆結   果 : 木造はエアコン(冷房)を切った後、暑くなりやすい

木造は外気の影響を受けやすく、夏場は冷房を切った後、室内の温度が上がりやすいです。
15時には木造の方が鉄筋コンクリート造よりも約3℃暑くなりました。

<実験③> 鉄筋コンクリート造建物で、天井に木炭がある部屋とない部屋の湿度の違いは?

◆測定期間 : 2015年8月7日〜10日

◆測定場所 : 島根県出雲市 ・ヴィオラ白枝(鉄筋コンクリート造)

◆測定方法 : エアコンを稼働させず、窓を閉め切った状態での室内の温度を測定

◆結   果 : 炭がある部屋は湿度を低く保ち、過ごしやすい

 梅雨から夏にかけて湿度の高い日が続くと、室内の湿度も高くなります。
外気の影響を受けにくい鉄筋コンクリート造の住居でも、室内の湿度は70〜80%程度になります。天井裏に調湿木炭「炭八」が敷き詰めてある「炭の家」は、木炭のない室内に比べて湿度が約5%低くなりました。